同窓会会長挨拶Greeting

ごあいさつ ~同窓会に想う~

新潟大学理学部同窓会
会長 畠野 弘通

 本年6月の同窓会総会で会長を仰せつかりました。化学科第23回の卒業生です。同窓会員の皆様のお力添えを頂きながら、微力ではありますが、その職を勤めて参りたいと考えております。ご支援ご協力を賜りますようお願い申しあげます。
 化学科支部の事業の件で恐縮ですが、昨年11月に、新潟大学創立75周年を記念した「ホームカミングデー」の企画を支援し、母校の先生方のご尽力により、施設見学と茶話会とを実施いたしました。往年の名教授を多数、来賓としてお迎えし、お話をお聴きして、多くの同窓生とともに、懐かしく楽しい時間を過ごさせていただきました。また、今年4月には、化学科卒業50周年の同級会を開催しました。スクリーンの画像を眺めながら懇談し、机を並べて学んだ学生時代の思い出に耽るとともに、各専門分野で活躍できる基礎が、母校で培われていたのだとも感じました。「同窓会」「同級会」の良さ、絆などを体感した「会」でした。
 理学部同窓会は、1991年(平成3年)に、5つの学科同窓会を一本化する動きの中で、「学科間のゆるやかな連合体とし、学科独自の活動は制限しない」との条件付きで、発足しました。翌年に同窓会報が発刊され、理学部全体の同窓生が結びつく場が築かれました。1980年代後半(昭和55年代後半)から、数人の役員で学科の会報等の作成、郵送等に携わっていた役員の一人として、理学部同窓会の発足に万感の思いがあります。2017年(平成29年)には理学部理学科となり旧6学科は7つのプログラムに改組されました。理学部同窓会の発足から35年を経過した今、理学部同窓会の発足は、全学同窓会の発足を見越した動きだったように思えます。
 本年7月に、新潟大学と全学同窓会との懇談会に初めて出席いたしました。学長、各学部長、理事、全学同窓会長、各学部同窓会長など、総勢45名程の参加でした。大学は創立76年、全学同窓会は発足20年です。全学同窓会は、国立大学の法人化に伴い発足しました。事業の第一に、「新潟大学への支援及び連携と協力の推進」と記載されています。こちらは大学の法人化による交付金の減少を見越した動きであったように思えます。懇談会で特に印象に残った報告が3つあります。1つは工学部からで、百周年記念事業で募った1.4億円の基金を学生等に還元する報告。2つは農学部からで、積立金の一部で庭の整備をし、学生の憩いの場を作っている報告。3つはある学科からで、同窓会に入会しない卒業生が近年増えており、入会してもらうためにアンケート実施を考えている報告。財政基盤の強化と帰属意識の醸成が課題と、改めて、感じました。
 理学部同窓会についても課題は同じです。教育・研究・社会貢献に奮闘されている先生方、専門力・人間力を付ける活動に参加する学生達、交流・連携を深める会員の方々などを、支援できる財政力と各プログラム卒業生の学科・学部への帰属意識の醸成とが、これからも課題です。会報の決算報告でおわかりのおり、卒業生も増加し、広報活動だけでかなりの経費が必要です。諸物価高騰で出費多難な折、誠に恐縮ですが、ご寄付等、よろしくお願い申しあげます。
 学科支部同窓会、理学部同窓会、全学同窓会と、時代とともに、組織が大きくなりました。
 終わりに、「全学」の文字がとれ、真に、「新潟大学同窓会」となる時を期待して、ごあいさつとさせていただきます。